BCP20のチェック (その4) ~重要な事業・業務とは?~

【チェック】~その4~
「自社にとって重要な事業・業務を把握しているか?」

何らかの事情で「自社の事業が継続できなくなった」場合のことを想像してほしい。そもそもそんなことは考えたこともない、という方は多いと思う。しかし、最近だけでも地震、風水害や火災などで実際に事業ができなくなった事例はたくさんあるのだ。

そのような事態に直面した時、その場で何から始めようか、では遅い。あらかじめ、どの事業に取りかかるのかを決めておくことがその後の自社の復旧度合いに大きく関わってくる。

それでは自社にとって重要な事業とはどのようなものが考えられるか?本来ならばすべての事業を再開できるのが理想だが、被災の程度によっては難しい場合も考えられる。原則、中核となる事業、中小企業であれば事業は多岐にわたっていることは少ないので現行の事業を選択することになる。
中核事業の選定の仕方は、その事業ができないと
・売上げ、利益が大幅に減ってしまう
・成長市場を逃すことになる
・顧客の要請にこたえられない
などが考えられるが、自社および社会的に見て優先度の高い事業を総合的に勘案して決定するのがよい。

そして、次に検討するのが選んだ事業の中で重要な業務だ。これは言い換えるとその業務が停止した場合、その事業自体がストップしてしまうほどのボトルネックとなる業務になる。

このような業務を挙げるのだが、複数あればすべて挙げて構わない。基本的には利益、売上げ、資金繰り、得意先との関係などの影響度をそれぞれ数値化(5・3・1の三段階評価)する。特に利益、売上げは出来れば金額換算するのがよい(基本は1ヶ月間事業が止まったと仮定して1ヶ月分の利益額、売上高が望ましい)。

さらに、重要業務が複数ある場合は自社にとって優先度が高いものから優先順位をつける。

このように自社の中核事業、重要業務は何なのかを考えてみてはいかがだろうか。

2024年10月27日