「おたがいさまBCP」を!

能登半島地震発生から3ヵ月半経った。しかし、依然として復旧にはほど遠い状況だ。特に能登半島先端に位置する珠洲市や輪島市では未だに水道が通っていない地域もある。

今回の地震で明らかになったのは、インフラ、中でも生活用水が使えないことだ。飲料水は様々な支援により確保できるものの、トイレ、入浴、洗たくなど日常生活に必要な“水”が足りていない。

住民レベルでも困っているが、さらに、仕事で水が使えないことは、即、事業中断を意味する。つまり、仕事ができない状態が被災後ずっと続いたままなのだ。

中でも「高齢者介護施設」はダメージが大きかった。能登半島地域に所在する「高齢者介護施設」は軒並み休業していると聞く。他事業でも水が使えなければ事業継続は厳しいのに高齢者を介護する事業ではなおさらだ。

しかし、高齢者の面倒は日々見なければならない。でも満足に介護できないとなれば命の危険にも直結する問題である。

そのような時に有効なのが「おたがいさまBCP」である。これは同業者間であらかじめ協定を結んでおいて、震災などで被災した(事業ができなくなった)事業所が被災していない事業所に受け入れてもらうやり方である。当然、逆のケースもありうる。

このように、いざという時すぐ行動できる計画があれば心強い。もちろん「おたがいさまBCP」は他の業種でも十分に活用できる。

ぜひ同業者を募って「おたがいさまBCP」を作ってみよう!

2024年4月14日